松濤美術館
ぐるっとパス 6館目
戸栗美術館のあとは歩いて10分もかからない渋谷区立松濤美術館です。
途中に鍋島松濤公園というスリバチ状の公園があったので、中を通って行きました。
公園の階段を下り切ると池があるのですが、こんな街中なのに⁈と驚くような透明度の高い池なのです。湧水池のようです。水車がありました。
戸栗美術館→松濤美術館に行かれる方でお時間がある方は、ぜひ寄り道してみてください。
そして松濤美術館はこちら。
千葉市美術館、うらわ美術館がビルの中にあるので、区立美術館、しかも渋谷だからきっとビル中だろうと勝手に想像していたので、建物の立派さにちょっと驚きました。
わたしの他にも同じ構図の写真を撮る人がたくさんいたのも頷けます。
さて今回観たのはこちら。
終わりの向こうへ 廃墟の美術史展。
入り口のこのタペストリーだけ撮影可でした。
さて、展覧会場に入ってまたびっくり!
ものすごい人の数です。
作品ごとに人だかりがしていて、なかなか作品に近寄れないほど盛況です。
最初は美大かなにかの団体さんがいるのかと思いましたが、違います。
小さい子を連れたファミリー、制服姿の男子高校生のグループ、若い人、中年、年配の方、外国人。実に様々な人がたくさん入っているのです。
しかもなぜかみんな表情豊かというか、積極的に観ているというか。
国立→都立→道府県立→区立市立の順で観覧者は少ないもの、美術館では無表情な観覧者が多いものという勝手な先入観が見事に覆りました。
さて展覧会ですが、これも先入観が覆ります。
廃墟といえば過去を描いたもの、と思って作品を順に観ていくと、最後は未来の廃墟なのです。
ずっと作品と自分との間に距離を置いて傍観者として展示作品を観てきたのですが、最後に急に作品の中に自分が入り込んで当事者になる…はっとするような緊張を感じる美術展は初めてでした。
松濤美術館、またぜひ訪れたいと思います。